依存症

依存症とは、本人の意思の強さや弱さとは関係ない脳機能の障害です。
アルコール、薬物、ギャンブル等、依存しているものは様々にありますが、家族間のトラブルや金銭、体調不良等の問題が起きているにも関わらず、やめることができない状態に陥っています。依存症は医学的な疾患として診断基準も設けられています。

依存症の種類

アルコール依存症

習慣的に飲酒をすると、アルコールに対する耐性をもたらしますが、酒量が増えると今まで少量でも酔った感じがしていたのが、酔った感じがしなくなってきます。
だんだんと家庭や社会生活に問題が起きますが、アルコールを飲む時間や飲む場所さえ気にしなくなります。
この状態でさらに飲酒を続けると、自分の意思が働かなくなり、ほどよいところで止めることができず依存症へと発展してしまうのです。
このような状態に陥ると、周りから何と言われても飲酒をやめられず、ほぼ毎日数時間おきに飲むようになります。

薬物依存症

薬物を使用して気分の変化を体験すると、その効果が再びほしくなります。
気分が落ち込んだときや、イライラするとき、不安を感じるときにそれを解消したり、高揚感を得ようと薬物を求めるようになり、精神的に依存してしまいます。
使用を続けるうちに、アルコールと同様にそれまでと同じ量では効き目が現われなくなってきます。その為、以前のような効果を得るためにはさらに多くの薬物を摂取しようとします。
抑制系の薬物は摂取をやめると非常に苦しい離脱症状が出現するため、離脱症状を緩和するために、また薬物を使わざるを得ない状態に陥ってしまいます。

ギャンブル依存症

結果が偶然に左右されるゲームや競技に対して金銭を賭けるギャンブル等にのめりこむことにより、日常生活や社会生活に支障が生じている状態のことです。 本人の意志や性格は関係なく、誰でも依存症になる可能性があります。
はじめはギャンブルを楽しんでいても、そのうちにギャンブルをしたいという気持ちがだんだん大きくなり、物足りなくなってきます。 そうしてに賭け金が増え、ギャンブルにのめり込んで自分でコントロールできなくなります。 嘘をついてまわりの人との関係が悪化したり、仕事や学校を休むといった生活面で問題が起こっても、ギャンブルをやめられなくなります。

ネット・ゲーム依存症

食事や睡眠がおろそかになるまでインターネットやゲームに費やす時間が長く、そのことをずっと考え他の活動に対する興味を失っていきます。だんだんと自分自身をコントロールできなくなり、食欲不振・イライラするなど心身にも影響を及ぼします。

その他の依存症

砂糖依存症
カフェイン中毒
万引き依存症
買い物依存症…等様々な依存症が存在しています。

依存症の原因

依存には、精神依存と身体依存があります。アルコール依存症を例にとると…

〈精神依存〉
・アルコールが欲しくてたまらない、なしでは生きられないという強い渇望が続く

〈身体依存〉
・アルコールを断つと心拍数が上がる
・イライラする
・発汗が起こる

体にアルコールが入っているのが当然であり、アルコールが切れると異常事態が起こったと判断して異変が起きてしまいます。これが離脱症状であり、その苦しさから逃れるためにアルコールに一層依存するという悪循環に陥ります。
こうした依存が生まれるプロセスには、脳の報酬系と呼ばれる回路が大事な役割を果たしており、ドーパミンという脳から分泌される神経伝達物質が過剰に分泌されれた状態が当たり前になっている状態です。ドーパミンの過剰な分泌に脳が慣れてしまっている為、ドーパミンが少なくなると新たな刺激を求めます。

依存症の原因

強いストレスを感じている人

ストレス発散などの手段として酒やたばこといった物質を摂取しはじめ、そのうちに依存症になったというケースがあります。日頃から強いストレスを感じている人はそのストレス発散の方法も強く、激しくなりがちですから、依存症リスクを背負っているということになります。

心理的・身体的に満たされていない人

日ごろから強いストレスにさらされ、心が満たされない状態にある人は、ついついストレス発散の方法として、何かに依存し、依存症になるリスクがより高くなってきます。
孤独感の強い人や劣等感に悩まされている人も、同じように憂さ晴らしの手段として、アルコールや時には薬物に依存し、依存症への道を歩み始める傾向があります。

苦しかった時に依存対象のものが助けになった人

アルコールや薬物が生きづらさを補い、助けてくれていた経験がある人です。そうなると、対象のものを手放すことが出来なくなり、気が付けば依存症といことになります。

男性よりも女性の方が進行が早い

ギャンブル依存症の原因について、まだはっきりとしたことはわかっていませんが、幼少期や青年期のギャンブル体験は、ギャンブル依存症のリスクを高めるとされています。
また、性別でみると男性に多い傾向がありますが、一方で女性の場合は、男性よりも依存の進行が早いと言われています。

依存症の治療

回復のためには依存対象である物質の使用や行為を「やめ続ける」ことが何よりも重要です。専門医療機関や 保健所、精神保健福祉センターといった行政機関に相談し、専門家から適切なアドバイスを得ながら回復に向かう方法があります。
また、依存症の問題を抱えた人同士で情報交換を行いながら、回復を目指していく自助グループに参加するという方法やリハビリ施設を利用する方法もあります。

当院では、特にアルコール依存症について院内プログラムを組んで、チーム医療を行っております。

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