修正型電気けいれん療法(ECT)・
クロザピンの導入を検討している方へ

電気けいれん療法(ECT)について

mECTとは、修正型電気けいれん療法(modified Electro Convulsive Therapy)を略したもので、1943年、ハンガリーの精神科医が統合失調症の患者に対して初めて行った治療法です。以後、その有効性から長年施行され続け、安全性の面でも改良され続けています。
現在では、麻酔開始による全身麻酔下で、サイマトロンという高度管理医療機器として使用して頭部を約8秒間電気刺激して行っております。薬物療法や心理療法と比較して、有効性が高く、効果が早くあらわれることが特徴です。
治療においては、人為的にけいれん発作を起こし、脳機能の回復を図っていきます。全身の筋肉を緩める薬(筋弛緩薬)も使用し、実際には身体のけいれん発作を最小限に抑えます。
当院では、治療を週2回のペースで、1クール8回から12回の通電を行います。通電回数は、患者様により異なりますので、その都度精神科医が専門的な視点で有効性を判断します。
適用となる方や適用となる疾患、治療の流れなど治療の詳細に関しては、mECTのページにてご確認ください。

クロザピンについて

十分な薬物治療によっても精神症状が改善しない統合失調症の患者様(反応性不良)、また副作用のために十分な薬物治療を行うことができない統合失調症の患者様(耐用性不良)を、まとめて「治療抵抗性統合失調症」と呼びます。
クロザピン(商品名:クロザリル)は、この治療抵抗性統合失調症に対して、有効性の確立されている唯一の治療薬です。多くの国で使用されており、日本には2009年に導入され、2020年4月までで延べ1万人以上の患者様に使用されてきました。治療効果が高い一方で、副作用も認められるため、日本ではクロザリル患者モニタリングサービス(Clozaril Patient Monitoring Service:以下CPMS)という制度の下、決められた手順に沿って処方されます。また、クロザピンの治療のできる医療機関、およびクロザリルを処方できる医師はCPMSにより規定されています。当院では、こうした厳格な管理のもと、安全・安心して治療を受けていただく環境を整えております。
適応となる疾患、期待される効果、治療の流れなど治療の詳細に関しては、クロザピン外来のページにてご確認ください。

患者様へ

電気けいれん療法やクロザピンによる治療で、より早期に本来の状態に戻りたいとお考えの方、また少しでも状態を改善したいとお考えの方は、お気軽に当院までご相談ください。現在通院または入院している医療機関の関係者からのご相談だけでなく、患者様ご自身からのお問い合わせ、または外来の受診もお待ちしております。

治療について知りたい場合

ご自身の病気が電気けいれん療法やクロザピンの対象となるか知りたい場合、下記をご覧ください。また、当院への受診の方法が分からない場合には、地域連携室までご相談ください。

電気けいれん療法の適応となる疾患

など

クロザピンの適応となる疾患

外来の受診について知りたい場合

外来にてご受診、ご相談を希望される場合は、当院の外来までお越しください。外来に関しては、診療時間内であれば、予約なしでも受診していただくことができます。より多くの患者様の病態を改善できるように努めて参ります。

当院の入院について知りたい場合

当院では、精神疾患の入院に対応しております。入院治療の対象となる方に関しては、外来受診していただき医師が入院の必要を決定した場合、また医療機関様から当院への入院をお勧めされた方となります。まずは当院外来にて医師の診察をご受診ください。

医療関係者の方へ

平素より各医療機関の先生方には、多くの患者様をご紹介いただきありがとうございます。当院では、電気けいれん療法(mECT)を目的とした入院受け入れ、およびクロザピン導入目的の入院受け入れをしております。
導入を検討されている患者様がいらっしゃいましたら、当院地域連携室までご相談ください。

  • 入院の患者様
  • 外来の患者様
  • 代表番号 0480-23-6540代表番号 0480-23-6540
  • 地域連携室 0480-23-6848
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